終の棲家について考える(2)

生き方・QOL

皆さま、こんにちは!当ブログ管理人の悠爺です。

以前の投稿で終の棲家について少しばかり考察を述べました。

激震とともに始まった2024年 - 終の棲家を考える
皆さま、こんにちは!当ブログ管理人の悠爺です。1月1日が大地震から始まるとは、想定もしていなかったので、まさに衝撃とともに迎えた2024年となりました。被災地では懸命の救助と安否不明者の探索が続いていることと思います。一人でも多くの命が助か...

私は今のところ、現在の住居(持ち家)を改修して住み続けることを基本路線で考えており、妻とも考えは合わせています。

自分の健康がどのような形でいつ頃から損なわれていくのか、こればかりは実際にそのような状況にならないとわからないですし、想定することは難しいです。

とはいえ先送りにしていると取り返しがつかないことになるので、何らか方針を決めて準備することに越したことはありません。

前回の投稿では、

シニア世代の住まい選びの最重要ポイントは「立地」とされており、以下の5点を「譲れないポイント」として紹介しています:

  1. 水害や地震に強い土地
  2. 資産価値が下がりにくい土地
  3. 治安が良い地域
  4. 駅から徒歩10分以内、公共交通の便が良い場所
  5. 徒歩圏内にスーパーや病院が多い地域

と書きました。

このうち2を除く4点について、私の自宅を以下のように評価しました:

  1. 自治体が公開しているハザードマップ等によると、水害や地震に対する危険度は最も低いランクになっています。
  2. これは今後調査します。
  3. 自治体や民間の調査で公開されている犯罪の発生件数などによると、治安はよさそうです。
  4. 最寄り駅まで徒歩10分以内、バスも複数系統あり、まあまあです。
  5. 徒歩圏にスーパー数軒ありますが多くはありません。開業医の医院はそろっていて不便はありませんが、救急を受け付けるような大規模病院は徒歩圏にはありません(救急車での搬送なら10分以内)。

そこで今回は、後回しにした2の「資産価値が下がりにくい土地」について考えてみることにします。

尚、私はすでに持ち家を購入して住んでおり、ここで考察する終の棲家としての自宅は、持ち家を前提にしていることを最初に申し上げておきます。

資産価値が下がりにくい土地とは

ひと言でいうと「人気の土地」ということになろうかと思います。

従って、どういう条件が揃った土地が人気なのかをまずは考える必要があります。

株式投資であれば、個別銘柄の情報や投資信託の純資産額、証券会社の人気ランキングなどを簡単に調べることができますが、不動産だとそう簡単ではありません。

この辺の難しさが、私が不動産投資に踏み切らない理由の一つなのですが、自宅という不動産を持っている以上、自宅の資産価値に目を背けるわけにはいかないので、頑張ってみます(笑)。

とはいえ不動産に疎い私には、土地の人気の構成要素を洗い出すのは荷が重いので、以下の記事を参考にしてみました:

資産価値の下がりづらい土地を購入するための5つのポイント
はじめて不動産を購入する消費者のみなさんにとって、資産価値が下がりにくい土地を購入することは、長期的な安定した…

それによると以下の5点が重要とされています:

  1. 立地条件の良さ
  2. 周辺環境と将来性
  3. 土地の形状と利用可能面積
  4. 地盤の強度と耐震性
  5. 法令遵守と土地の権利関係

この5点、先に挙げた5点と結構重複していますね。。

立地のよい土地の条件を探っていったら「立地条件の良さ」が出てきたわけで、循環参照の罠にはまってしまいました。

まあ、細かいことはおいておいて、要するに決まった基準はなく、あくまで土地購入者の判断にゆだねられるということなのでしょう。

気を取り直して、せっかく上記の5項目を拾ったので、これに従い、100%独断と偏見で私の自宅(の土地、立地)を評価してみました:

評価は各項目とも5点満点で、3点を平均として点数が高いほど評価が高いことを意味しています。

我が家の土地につて、5項目の総合評価は3.6点となりました

自分で勝手に基準を決めて自己評価しただけで、当然ながらこの基準による全国平均など存在しないですから、「だから何なの??」と言われそうです。

いやはや全くそのとおりで、客観的な基準などありませんから、3点を超えたと言っても単なる自己満足に過ぎません。

とはいえ、せっかく集計したので、それぞれどのような点数付けを行ったのか、以下解説していきます。

立地条件の良さ

駅までの距離

独断と偏見で以下の点数付けとしました。

5点 徒歩5分以内
4点 徒歩5-10分
3点 徒歩10-15分
2点 徒歩15分以上、バスあり
1点 徒歩15分以上、バスなし

我が家はいちおう最寄り駅まで10分以内で歩けるので4点です

都心へのアクセス

5点 30分以内
4点 1時間以内
3点 1時間半以内
2点 2時間以内
1点 2時間以上

どこまでを都心というかによりますが、我が家は関東圏なので、東京都の山手線およびその内側とした場合、自宅から移動に掛かる所要時間としました。

我が家は1時間以内なので4点です

商業施設の充実

私が本格的に老後を迎えるころには、スマートシティとAIが発達して自宅にいながらにしてなんでも買えるようになっているかもしれません。

それでも歩けるうちは、商業施設に出かけるのは楽しいですし、自宅からのアクセスがよいことは重要になります。

商業施設と一言でいってもレベルがあるので、ここではコンビニ、スーパー、モール・デパートに分けてみました。

一般にコンビニは行く頻度が高く、より近いところにあると便利ですが、モール・デパートになると頻度が下がるので多少距離があっても許容できます。

コンビニ

5点
4点 徒歩3分以内
3点 徒歩5分以内
2点 徒歩10分以内
1点 徒歩10分以上

スーパー

5点 徒歩5分以内に複数
4点 徒歩10分以内に複数
3点 徒歩10分以内に1つ
2点 徒歩15分以内
1点 徒歩15分以上、バスなし

モール・デパート

5点 10分以内、もしくは最寄り駅にある
4点 30分以内
3点 1時間以内
2点 1時間半以内
1点 1時間半以上

我が家はコンビニ:2点、スーパー:3点、モール・デパート:4点で、平均して3点です

我が家は用途地域が「第一種低層住居専用地域」になるため、いわゆる駅チカのマンションなどと比べて商業施設へのアクセスはよくありません。

特にコンビニがすぐ近くにないのがやや難点です。

ただ、商業施設は進出と撤退の頻度がかなり高いので、将来を見通すのはなかなか難しいです。

実際、我が家の周辺を見てもコンビニは場所も店舗もかなり入れ替わっています。

モール・デパートになると、我が家の最寄り駅にはなく、電車で数駅乗ったターミナル駅まで行く必要があります。

車でのアクセスも可能で今は不便ではありませんが、老後免許を返納するとデパートでの買い物の頻度は下がるでしょう。

学校の充実、学力

これは主に子育ての視点なので、終の棲家という観点ではもはや関係ないという見方もあろうかと思います。

ただ、資産価値が下がらないためには、若い世代の人たちの流入が必要で、周辺の学校や学力は重要な要素になり得るのではないでしょうか。

実際、私も現在の家を買った当初は子供2人が小学生の高学年と低学年で、これから教育に力を入れる時期でしたから、学校や学習環境などをよく調べたのを覚えています。

公立小中

5点
4点 優秀
3点 普通
2点 やや荒れている
1点 荒れている

進学校(中高)

5点 30分以内に存在
4点 1時間以内に存在
3点 1時間半以内に存在
2点 通学可能範囲にない
1点

学習塾

5点 有名塾が徒歩圏
4点 有名塾が30分以内
3点 有名塾が1時間以内
2点 塾がある
1点 塾がない

我が家は公立小中:4点、進学校(中高):4点、学習塾:3点で、平均して3.7点です

我が家は子供が2人いますが、2人とも中学受験はさせず公立の中学に行かせました。

公立小中学校のレベルが高いと校風が乱れにくく、街も落ち着いた雰囲気になることは肌感覚でわかっていましたので、家購入時には地元の情報を調べました。

以上、「立地条件の良さ」に関しては

  1. 駅までの距離     4点
  2. 都心へのアクセス   4点
  3. 商業施設の充実    3点
  4. 学校の充実、学力   3.7点

で、総合評価3.7点となりました

周辺環境と将来性

治安などの周辺環境が良好で、かつ将来発展する見通しがあれば資産価値が下がりにくいのは当然と言えます。

閑静、治安の良さ

治安の良さ(治安度と呼ぶことにします)について、市町村別にランキングを出しているサイトがありましたので、そちらを参考にしました。

私が住んでいる都道府県には市町村が40以上ありますので、ランキング上位10ずつで区切って点数を割り振りました。

5点 治安度の市町村ランキング10位以内
4点 20位以内
3点 30位以内
2点 40位以内
1点 41位以上

我が家は4点となりました

新駅など再開発計画

将来性の指標として自治体の再開発計画の有無は目安になると思います。

日本全体で人口が減少する中、各自治体は人口を引き寄せるべくさまざまな開発計画を打ち出しています。

特にコロナになって以降、地方都市でも移住を促すインセンティブをいろいろ提示していますね。

5点 進行中
4点 自治体で審議中
3点
2点 計画はない
1点

我が家は3点となりました

私が住んでいる自治体では、中心となる駅周辺の再開発はここ数年で一気に進んで、すでに完了している状況です。

人口増加率

「閑静、治安の良さ」と同様、市町村ランキング上位10ずつで区切って点数を割り振りました。

5点 増加率市町村ランキング10位以内
4点 20位以内
3点 30位以内
2点 40位以内
1点 41位以上

我が家は5点となりました

今回の集計で、我が家が唯一5点を獲得したのがこちらの「人口増加率」です。

再開発が完了したことで、若い世代を引き寄せる効果が出たのかもしれません。

現在の増加率が高くても5年後、10年後に維持できている保証はありませんので、あくまで目安という理解です。

2050年までの人口増加率を推定したレポートがSOMPOインスティチュート・プラスから出ています。

今後は東京一極集中以上「多極集住」へ~地域別将来推計人口から見る2050 年の地域①~ | SOMPOインスティチュート・プラス
新しい地域別将来人口推計では、半数以上の道府県で地域経済の中心都市人口の割合は大きく上昇し、「多極集住」が進む。

国立社会保障・人口問題研究所から2023年末に発表されたデータがもとになっています。

一部引用すると、

2050年の人口を2020年比で見ると、増加するのは東京都だけである。沖縄県はわずかな減少にとどまるが、それ以外は2020年~2050年に大きく減少する。その中で減少が際立つのは大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)だ。2020年~2050年の大阪府の人口減少率は▲17.8%で、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の4都県や愛知県、福岡県といった全国有数の大都市を抱える県より減少率がかなり大きい。

ということで、東京に人口が集中する傾向のようです。

以上、「周辺環境と将来性」に関しては

  1. 閑静、治安の良さ    4点
  2. 新駅など再開発計画   3点
  3. 人口増加率       5点

で、総合評価4点となりました

土地の形状と利用可能面積

整形地、接道

月並みな発想で恐縮ですが、土地の形状としては、戸建ての場合の土地形状は長方形で接道が取れている方が旗竿型の土地よりも利用可能面積が多く取れるので価値は下がりにくいと言えるでしょう。

5点
4点 長方形、1辺以上が接道
3点 長方形、旗竿含む
2点 整形地ではない
1点

我が家は4点となりました

南向き

一般的な感覚で、以下としました。

5点
4点 南向き
3点 南東、南西向き
2点 東、西向き
1点 北向き

我が家はリビングをほぼ真南に向けているので4点となりました

角地

これもゼロイチで以下としました。

5点
4点 角地
3点 角地ではない
2点
1点

我が家は角地なので4点となりました

以上、「土地の形状と利用可能面積」に関しては

  1. 整形地、接道    4点
  2. 南向き       4点
  3. 角地        4点

で、総合評価4点となりました

地盤の強度と耐震性

地盤強度

地盤強度に関しては、↓の地盤サポートマップでかなり詳しく調べられます。

地盤サポートマップ【ジャパンホームシールド株式会社】
地盤調査・解析実績200万棟を誇るJHSが、実際の調査データや全国の防災情報を地図サービスとして提供、分かりやすいレポートにしてお届けします。今のお住まいや引越・購入を検討されている土地の参考資料としてご活用ください。

このマップの基準に合わせて、以下としました。

5点 強い地盤
4点 やや強い地盤
3点 普通の地盤
2点 弱い地盤
1点

我が家は3点=普通の地盤でした

ちなみに普通の地盤は、

木造2階建てなど一般的な戸建て住宅を支えられると評価された地盤。やや重い住宅の場合は、地盤対策が必要となることがあります。

と書かれているので、我が家のような一般的な戸建て住宅には問題はなさそうです。

以上、「地盤の強度と耐震性」に関しては

  1. 地盤強度    3点

で、総合評価3点となりました

法令遵守と土地の権利関係

建築基準法等法令遵守

法令は遵守していて当たり前ですが、中古物件などでは容積率制限に違反した増改築を施した物件などが売られていますので注意した方がよいでしょう。

5点
4点
3点 遵守している
2点 軽微な違反
1点 重大な違反

我が家は違反はないので3点となりました

土地の権利、抵当権設定等

この点もありきたりではありますが、以下のように設定してみました。

5点
4点 100%所有権、抵当設定なし
3点 抵当権設定あり(ローン未完済)
2点 借地等、権利関係あり
1点 係争中

さすがに土地の権利をめぐって係争中の案件は、決着するまでは資産価値を判断するのは不可能なので1点としました。

我が家はローンは完済しているので4点となりました

以上、「法令遵守と土地の権利関係」に関しては

  1. 建築基準法等法令遵守    3点
  2. 土地の権利、抵当権設定等  4点

で、総合評価3.5点となりました

以上がすべてとなります。まとめると、

  1. 立地条件の良さ        3.7点
  2. 周辺環境と将来性       4点
  3. 土地の形状と利用可能面積   4点
  4. 地盤の強度と耐震性      3点
  5. 法令遵守と土地の権利関係   3.5点

となりました。これら5点の平均をとって3.6点を総合評価としました

まとめ

終の棲家に関する考察の2回目として、

資産価値が下がりにくい土地

について考察しました。

かなりの独断と偏見で書いたという自覚はありますが、これ以外によい指標があれば是非教えて頂ければ嬉しいです。

中でも私が注目しているのが人口増加率です。

老後はいやおうなく近隣自治体の行政に対する依存度が高くなりますので、やはり人がそれなりに集まってくるところに身を置くのが安全です。

資産価値の増減も大きな関心事ではありますが、安全・安心に優るものではありません。

終の棲家は奥深いテーマです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。次回のブログでまたお会いいたしましょう!

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